PREMIER.EXEの見方―インカレ編―
昨夏、バスケットがオフシーズンと言われる季節に、新しいバスケットのカタチとしてファンを楽しませた3×3 PREMIER.EXE。国内最高峰の3人制プロバスケットボールリーグとして、全国6都市をツアーした大会は、各地を大いに盛り上げた。
そしてこの盛り上げは今年、より大きくなることが期待される。注目の2015年シーズンは昨シーズンより1ヶ月早い6月7日(日)に名古屋で開幕戦を迎える。チーム数は2チーム増の計8チームとなり、全国8都市をツアーする姿へとスケールアップした。チーム数増加にともない、今シーズンのPREMIER.EXEの契約選手は48名となり、昨シーズン以上に5人制やストリートでの経験や実績、実力のある選手が入った。
PREMIER.EXEの見方の1つとして、大学や高校卒業後に、それぞれの進路を選んだ選手がリーグや所属の垣根を越えて、再び同じコートに集まり、真剣勝負をするところがある。下記は今シーズンの契約選手の中で、大学時代にインカレの舞台に立った「同期」選手の一例である。
1982年組の3人は昨シーズンもPREMIER.EXEを牽引した選手たちである。SUNS.EXEの石田はこの時、慶応義塾大学の主力として、45年ぶりにインカレを制した原動力となった。そしてインカレの準決勝で、DIME.EXE・蒲谷の出身である日本大学を破っている。また大東文化大学出身の西塔は、4年生のインカレでは2回戦で敗れているが、ジュニア代表や李相佰杯のメンバーとして蒲谷とプレーした。
1983年組はインカレで3人とも対戦経験がある。この時、YOKOHAMA CITY.EXEの佐藤は青山学院大学の主力として決勝で東海大学に敗れはしたが、準優勝をしている。そのとき、準々決勝で対戦したのが、GREEDY.EXEの菅原が主将を務めた早稲田大学であった。また早稲田大学と、2回戦で対戦したが明治大学。CHIBA JETS.EXEに今季より加入した黒田がこのときスタメンで試合に出場している。
1987年組は、CHIBA JETS.EXEの一色とZETHREE.EXEの中村がチームメイトとなり、日本大学でインカレ優勝を経験した。またGREEDYDOG.EXEの落合は法政大学のスタートとして、BREX.EXEの鮫島も東海大学の一員として、この舞台に立った。なお大学ではないものの、一色と落合は中学校時代に茨城県選抜としてチームメイトとなり、昨年末に、FIBA 3×3 All Starという3×3の国際オールスターゲームで、日本代表チームとしてともに出場した。3×3が縁で10年以上ぶりに再びチームメイトとなったわけである。
PREMIER.EXEは多様なバックグラウンドをもった選手が数多くおり、今回の見方もあくまで一例に過ぎない。5人制やストリートでの所属チーム、出身高校といった見方もできるだろう。目の前の試合をより楽しむために、各チームや選手の背景まで見えてくると、また違った3×3の面白さが発見できるにちがいない。