3×3新シーズンへ、日本のプロサーキット組を振り返る

 とにかく収束を願うばかり――。新型コロナウイルス感染症の影響により、国内外で各種スポーツのリーグ戦や大会が延期や中止に追い込まれている。3×3も国内では2月末に予定されていた『3×3.EXE WORLD GAMES will 2020』が延期、3月末の『 3×3.EXE TOURNAMENT 2019-2020 FINAL 』などが中止となり、国外では3×3女子日本代表が出場予定の東京オリンピックへ向けた予選会『 FIBA 3×3 Olympic Qualification Tournament 』が延期となった。

 ただ、一方でそろそろゲームも恋しくなってきた。選手たちはもちろんのこと、ファンや競技をサポートする方たちも同じ気持ちではないだろうか。いまの感染拡大が収まれば、国内外で大会が開催されていくことだろう。待ち望む2020シーズンをより充実して迎えることができるよう、この3×3ロスなタイミングで、昨シーズンの印象に残ったゲームを振り返ってみたい。まずはプロサーキットへ挑戦した日本のチームをピックアップ。勝った試合だけでなく、負けた試合もあるが、多くの悲喜こもごもな経験が今シーズンも世界へチャレンジする選手たちのモチベーションを駆り立てるに違いない。

SHIBUYA DIMEが初出場で世界14位をアップセット

寺嶋恭之介、レナルド・ディクソン、岩下達郎、益子輝楓の4人が、昨年9月に初のプロサーキットとなるSeol Challengeへ出場した。本戦を目指して、まずは予備予選を2戦2勝で突破。本戦では第1戦で敗れて、迎えたのが世界14位(当時)の強豪・ Lausanne(スイス)だった。この試合は結果もさることながら、内容も見事。初出場で初のベスト8入り(最終順位 6位)を決めた一戦は必見です。

動画:FIBA3x3

プロサーキット初勝利がこぼれたTSUKUBA

大友隆太郎、清水隆亮、野呂竜比人、小寺裕介の4人は昨年7月にHuaian Challengerに出場した。チームとして初の国際大会参戦を叶えて、予備予選の第1戦で敗れて迎えたTaihar(モンゴル)戦。序盤こそ先行されたが、じわじわと流れを引き寄せて、勝利も視界にはいったが… この試合を経験した大友と清水は2月の日本選手権で初優勝を飾ったメンバーである。4月予定されているDoha Mastersで世界を相手に成長した姿を期待したい。

動画:FIBA3x3

TOKYO DIMEが海外転戦の道を切り開いたビックゲーム

昨シーズンのTOKYO DIMEはプロサーキットで過去最多となる34ゲームを戦ったわけであるが、それに弾みをつけたのが、昨年4月に開催された『3×3 Asia Pacific Super Quest』での優勝である。落合知也、鈴木慶太、小松昌弘の3人に、合流して間もないPetar Perunovicを加えて、ほぼぶっつけ本番で臨んだ大会であったが、試合で連携を高めながら、決勝へ進出。地元チームとの対戦で完全アウェイの中、劇的勝利を飾って、Mastersの出場権を1つ、Challengeの出場権を2つ獲得して、シーズンの流れを作った。

動画:FIBA3x3

Masters4強を決めたUTSUNOMIYA BREXの死闘

TOKYO DIMEとともに、日本の3×3をけん引したUTSUNOMIYA BREX。彼らも29ゲームをプロサーキットで戦った。その集大成が昨年10月のJeddah Mastersである。本戦の予選を1勝1敗で勝ち抜いて、ベスト8でマッチアップしたのがリトアニアのŠakiai。過去4戦全敗の難敵と終盤までもつれる大接戦を演じて、5戦目にして初勝利をもぎとり、日本勢として2016年以来となる4強進出を決めた。齊藤洋介、 小林大祐 、 Marko Milaković、 Dušan Popović の4人が喜びあった姿は胸アツです。

動画:FIBA3x3

日本チームが関わった全結果マトメ