1日6試合を勝ち切ったTEAM TOKYO、3×3代表候補が最低限の結果を残す
3×3.EXE TOURNAMENT 2017-2018 EAST JAPAN FIALが3月18日(日)にブレックスアリーナ宇都宮で開催された。今大会は、東日本の各ブロックを勝ち抜いた男子32チームが集結(女子は8チームが参加)。JAPAN FINALへの出場権をかけて熱戦が繰り広げられ、2018年度の3×3男子日本代表候補である鈴木慶太、小松昌弘、野呂竜比人に、夏達維を加えたTEAM TOKYOが一位通過を決めた。決勝では、柴田政勝らのBAY CROWNと対戦。世界No.1チームであるNovi Sad(セルビア)でプレーした、Nikola Pavlovic(世界ランク22位)を補強するなど外国籍選手を3名そろえるYOKOHAMA CITYを破った相手であったが、序盤から主導権を握っての貫禄勝ちだった。
もっとも彼らは、過去例のないほど過酷な1日を過ごした。予選リーグから決勝戦まで最大6試合。FIBA 3×3 WORLD TOUR MASTERSで1日3試合、昨季の3×3.EXE PREMIERでも1日4試合だったことを考えると、段違いのキツさだ。準決勝ではSIMONに2Pシュートなどを与えて終盤リードを許すなど苦しかった。鈴木は「自分たちの気の緩みというか、本当にやられちゃいけないことをやられて、あわや負けそうだった。最後の最後でしっかりと修正できて、勝ち切れたことは良かったですけど、(決勝を含めて)全体的に反省点が多かった試合だったので、仙台(のJAPAN FINAL)に向けて修正したい」と振り返る。体力的に厳しい状況でも“勝ち切った”彼らのタフさは本当に素晴らしかったが、選手のベストパフォーマンスや怪我防止(大きな怪我は見受けられなかったが)を考えるなら、もう少しブレイクあってもいいだろう。
ただその一方で、TEAM TOKYOの主軸は日本代表候補であり、過去には世界選手権(現FIBA 3×3 WORLD CUP)やMASTERSに出場するなど、“世界”で結果を残してナンボのチームである。さらにBリーガーなどのプロ選手不在であることを踏まえるなら、ここで負けているようであれば、日本の3×3の未来は明るくない。鈴木は代表強化合宿(3月16日-3月18日)の合間を縫って、参戦したことについて、「(僕ら3人は)強化合宿を抜けさせてもらって出たので、ただ参加して仙台だけの通過(ルール上は32チーム中ベスト16に入ればOK)だと、申し訳ないというか、合宿に参加している身として責任不足だと思った。しっかりと最後まで勝ててよかったです」と、最低限の結果を残したことについては、前向きにとらえた。1本を決める集中力やプレーの精度、パスの出し手と受け手のタイミングや走り込むコース取りなど、やっぱり彼らの3×3の体へ染みつき具合は群を抜いている。
さて次の舞台は、ゼビオアリーナで開催されるJAPAN FINAL(4月7日―8日)だ。WEST JAPAN FINAL(3月25日開催)を勝ち抜いた総勢32チームが日本一を目指す2日間に挑む。さらに優勝チームはMASTERSの予選会に位置づけられるCHALLENGERへの出場権が手に入る。世界へと続く大会であるだけに、称号以上に、こちらのほうが優先順位は高いだろう。EAST JAPAN FINALはブロック優勝、準優勝チームが辞退したという残念なニュースもあっただけに、各チーム、コンディションやスケジュールを整えて、決戦に臨みたいところだ。東京五輪、さらにその先へ国内で3×3シーンが盛り上がり、根付くためにも、彼らの力が必要だ。