3×3代表候補選手が参戦する大会『ALBORADA LEAGUE』

代表候補のBulldogs(左から藤高/小林/富永/ブラウン)
写真:ALBORADA

代表候補も参戦する大会

 茨城県つくば市を拠点に育成へ力を入れるクラブチーム・一般社団法人アルボラーダが『きものえちぜんや presents ALBORADA LEAGUE 2021』を5月29日から開催している。この主催大会は全4回の計画で、大会規模は12チーム。世界につながっていないローカル大会でありながらも、東京オリンピックに向けた多数の3×3男子日本代表候補選手が出場し、県外の企業までも冠協賛についている。

 関係者によると「きものえちぜんや」は、福井県で2022年よりB.LEAGUE入り(3部)を目指す一般社団法人福井県プロバスケットボールクラブも支援しており、「本当にバスケットボールが好きで、3×3にも非常に興味を持っている」企業だと言う。ALBORADA LEAGUEの実施と、同社の意向がタイミングよく重なり、今回のサポートに至った。

初の試み。4人の顔ぶれ…

 そして、これまで3度開かれた大会を制したのはBulldogsというチームだ。その顔ぶれは代表活動ではないものの、国内ランキング2位の小林大祐(茨城ロボッツ/UTSUNOMIYA BREX.EXE)を筆頭に、藤高宗一郎(バンビシャス奈良/OSAKA DIME.EXE)やアイラ・ブラウン(大阪エヴェッサ)、アメリカ留学から一時帰国中の富永啓生(レンジャーカレッジ 2 年)という候補メンバーたちである。

 もちろん彼らがチームを組んで国内大会に出ることは、初めての試み。小林や藤高はB.LEAGUEのシーズン中でも3×3の大会に出場したケースはあったが、ブラウンは代表合宿以外で3×3の公式戦に出た実績はなく、富永も2019年に出場した3×3の国際大会『FIBA 3X3 U23 Nations League 2019 – Asia/Europe Conference』以来、約2年ぶりの実戦だ。

小林大祐(#6)
写真:ALBORADA

小林大祐がチームを引っ張る

 初戦となった29日のVol.1。Bulldogsの中心はやはり小林だった。UTSUNOMIYA BREX.EXEの一員として数々の国際大会を転戦し、2019年には『FIBA 3×3 Asia Cup』や『FIBA 3×3 World Cup』で日の丸も背負った経験も持つ。代表合宿でお互いの良さは知っていたとは言え、4人で対外的な実戦に臨むことは初めてとあって、ウォーミングアップや試合の合間にチームを集め、フォーメーションの確認や指示を出してリーダーシップをとったのは彼だった。

 小林に聞けば、それらは意識して取り組んでのこと。世界を見すえて「日本が勝つためには個々の能力をどれだけ最大限にいかしてあげられるか」をポイントに挙げ、富永はタフショットもメイクできるシュート力、ブラウンはインサイドでの支配力、藤高は力強いドライブといった強みを例に、こう続けた。

「それ(個々の強み)に対してフォーメーションをその場でパっと考え、出せるかはとても重要だ思います。特に3×3はヘッドーコーチがベンチにいませんから。今まで5対5でもその役割をしてきましたし、ヘッドコーチに言われなくてもコートの中で解決できる能力が自分の求められることだと思います」

大会はいよいよラスト

 代表候補選手が集まって対外的な試合を積む機会はとても貴重である。4度の大会で小林が中心となってBulldogsを引き上げ、ブラウンや富永といった競技慣れしていない選手たちが3×3にアジャストできるようになれば、強化に貢献していくだろう。

 またブラウンに限って言えば、全4大会で結果を残すことで、五輪の代表選考資格となる5400ポイントを獲得できる見通しだ。最終Vol.4は明日6日(日)に開催予定。決勝(21時予定)を含む数試合はアルボラーダの公式YouTubeチャンネルで配信する計画であり、詳細はアルボラーダのクラブ公式Twitterで発信されるという。B3含めてそろそろ5人制のシーズンがオフに突入する中、3×3はこれからが本番だ。

<日程>

■6/5 (土) Vol.4 18:40~ 詳細(外部リンク) 

直前情報や速報はクラブ公式Twitterへ掲載予定

<結果>

■5/29(土) Vol.1 優勝:Bulldogs 2位:ALBORADA 詳細(外部リンク)

■5/30(日) Vol.2 優勝:Bulldogs 2位:日本橋ウェルスマネジメント 詳細(外部リンク)

■6/5 (土) Vol.3 優勝:Bulldogs 2位:SANJYO BEATERS 詳細(外部リンク)